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 手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   
カテゴリー「作品:【千文字の饗宴】紅」の記事一覧

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『そのいたづきは誰にも解せぬ』

[解題]
bk1怪談大賞のために書いたが、見事にサイコホラーに墜落してしまって、苦笑を禁じえない。
そういう経過もあり、本作は『月猟船』と同じく800字となっている。1000字を800字に減じることはあっても、800字を1000字に増やすことはまずない。
ちなみに、いたづき、とは病という意味である。この単語が使いたかった。といったらおしまいな作品。


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『即興詩人』

[解題]
タイトルからアンデルセンの長編小説を思い起こす読者は多いだろうが、その想像どおりのものを書く作者ではない。よい意味でも、よくない意味でも。
本作は、作者の始まりであり終わりでもあるのかもしれない。つまるところ、《猟奇の章》、エログロに対する作者の決意表明とも言える。すると、『枝折の怪』とテーマが共通しているようにも思える。
そう、作者にとって小説を書くという行為はそんなものなのだ。そんな自虐でもあり、あからさまなアイロニー。




『魔の十三怪談』

[解題]
《1000文字小説》というサイトに上げたとき、得票数がべらぼうに高かったので、絶対そんなことあらへんっ!と思って、いざ《短編》に投稿したら案の定散々な結果に終わったという、本当にどうでもいい茶番につき合わせてくれた。
作者として作品をみれば、ここまで現実から遠退くのは単なる暴走だなあ、と。
雛形としての可能性はあるし、きっと今の形よりも望ましい形があるだろう。悩ましい。




『天井裏の散歩者』

[解題]
オマージュというほど原典に重きは置いていなくて、どちらかというと小林泰三『家に棲むもの』を想起させるような物語。蟷螂は女性性の象徴だとか、色々語るべき部分は先に語ってしまったので、オチについて一筆とろう。
オチは笑うところ、と嘗て解説したことがある。では、面白みを感じるべきかというとそれもちと違っていて、つまりは笑えるだけ突き放してしまっていいということである。あーあ、漏らしちゃった的な、俯瞰の姿勢を求む。


『北極日誌』

[解題]
吸血鬼の花嫁となった氷の女神ヘルに引き続き、北極に出現する妖かしを。
精液をも凍結させる氷原ながら、冷たければ冷たいほど火傷する、生死と幻影の熱量をご賞味あれ。
映画『南極日誌』のCMを見て(つまり実際には見ていない)こんな話じゃねえのと思って書いた。たぶん、全然ちがう。



『綺羅』

[解題]
《短編》にも投稿したが、投票は2件だった。これでも予想より多い。後に、なるほどなと思う書き込みがあった。
「猫を殺す物語」はすでにクリシェになり下がってしまっているのではないか? ということに尽きる。
猫の殺害がエスカレートする殺戮の端緒になったり、やり場を失った殺意のはけ口になったりする物語/言説を、僕たちはもうすでに(例の酒鬼薔薇事件以降、特に、)数多く語り・聞かされてきたのではないだろうか。(93期『そらみみ』高橋唯さん※当時 へのでんでんさんの感想より抜粋)
本作は特に自発的な殺害ではないことを強調したかったのだけれど、客観的に見ればそうなるのだろうなと納得した。言わば、本作は化け猫話の変形でしかないのだけれど、現代においては殺戮の上でのみ成立するものなのだと再認識。妖怪も時代の変遷により、変わりつつあるのかないのか。それは恐怖の対象ではなく、副産物に過ぎないのかもしれない。悪意という名のあやかしの。
ところで、PC内のデータを開いたら、本作だけ1200字に加筆してあった。いい機会なので、そちらを掲載する。




『エレジィ』

[解題]
アルラウネというと、聖闘士星矢の冥闘士アルラウネのクイーンの冥衣の影響が強すぎて、いわゆる親指姫と重なってしまう。故に、デジタルモンスターのアルラウモンを初めて見たときはこれのどこがアルラウネじゃいっと癪に障ったが、後にマンドラゴラと起源を同じくしていると知り、無知を恥じた。
石川楡井というペンネームにした途端、アルラウネやマンドラゴラなどの樹木の妖精を好むようになった。
なお、一番のお気に入りアルラウネは成田良悟『ヴぁんぷ!』に登場するセリム・ヴァージェスであることも書き添えておく。





『万華』

[解題]
書いたものの一切読み直す意気の上がらない作品がたまにある。断言しよう、石川楡井作の1000文字小説中、最も中身のない最低な作品である。なんだよこれ、『カレイドスコープの悪夢』と被ってるじゃネエかよ。なのに結局そういうオチかよ。っていう。
だがたった一つこれをお蔵入りに出来ないのは、とある点で『死せる美術のためのサクリファイス』や『月下』等のエログロ諸作品と共通テーマを兼ね備えながら、『脳を漬ける』にも通じる切り口で描いた別物と個人的には思うから。単なるヴァリエーションでは片付けられない肉薄の精神が宿っている。そんな作者の奢りにより、このタイミング・この位置で密やかに掲載することにした。





『カレイドスコープの悪夢』

[解題]
レンズの中の異形に魅了されると来ればオブライエンの『金剛石のレンズ』や、壜の中に小さな異世界を視る早見裕司『逃げ水姫』など御伽噺めいた作品ばかり目に映る。本作では、万華鏡という異世界への鏡を覗きながらもあくまで現実から解放されない、とても冷徹な話を目指した。情熱的な紅の血潮を振り撒きながらも、作品の根幹に根付く冷ややかな視線。そこに万華鏡めいたプリズムを見つけていただければ幸い。
なお、作中で“秘密”に振られた“タプ”なる振り仮名は、小松左京の同名作品から拝借している。





『悲し火幻想』

[解題]
『浸蝕』と同じくmixiでの企画、同じ書き出しによる1000文字小説に寄稿したもの。
「雨なんて嫌いだ。」の一語から乱歩のパノラマ島奇談を連想するのは我ながらどうかしていると思う。特に石井輝夫監督のミステリー映画『恐怖奇形人間』大好きな自分としては、原作の影響が色濃いのは意外だったりもする。
とは言え、戦争の赤紙を意識しているのは時節ながら、書くきっかけになったのは別のものの影響で、加藤元浩氏の推理漫画『Q.E.D.』の28巻にまさしく『人間花火』という話があって、それに感銘を受けたからである。内容は拙作と全く異なるのだが、お気に入り漫画『Q.E.D.』の中でも五指に入るお気に入り。ミステリーが好きで怪奇物、サイコ物が好きな方はチェックされたし。






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