手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   
カテゴリー「感想:映画」の記事一覧

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10月鑑賞メーター

10月の鑑賞メーター
観たビデオの数:14本
観た鑑賞時間:1667分

アンチクライスト [DVD]アンチクライスト [DVD]
滅入る、不意に滅入る。ただそれだけの映画。
鑑賞日:10月31日 監督:ラース・フォン・トリアー




パラダイス・キス [DVD]パラダイス・キス [DVD]
原作未読。コミックのコマ割りが思い浮かぶようなリアクション、走り幅跳びのようなぶつ切りのエピソード、コントめいた台詞……それら一切を許容していたけど、どうやら原作を大幅に改変しているらしい。正直、YUIの歌を含めてアバンタイトルから最初の四十分、ちょうどショーのリハーサル辺りまでは90点をあげたいぐらい、楽しめた。もちろん前述の部分を許容したうえで、北川景子の頑張って演じている姿に見とれていただけだけど。
鑑賞日:10月30日 監督:新城毅彦


キック・アス DVDキック・アス DVD
鑑賞日:10月19日 監督:マシュー・ヴォーン





ヒーローショー [DVD]ヒーローショー [DVD]
脚本は論理で築かなければならない。だが演出は、映画そのものは、感性で描かれるものなんだなあと感慨ひとしきり。観始めた冒頭から鼻に付く確信犯的薄ら寒さ、何が楽しくて撮ってんだよと辟易。しかし、観終わって脱力。面白かった。演技、演出、シナリオのうねり、歪みに途轍もないエンタメ性を感じた。リアリティがあるかないかでいえば、ない。これがリアリティだとするならまだ現実は恵まれた方だ。ただ、現代の縮図としてパロディとして、青春ドラマの轍をなぞりつつ映画としてすべきことを体現している。ただ面白かった。気持ちが歪んだ。
鑑賞日:10月14日 監督:井筒和幸


Perfect Blue 夢なら醒めてPerfect Blue 夢なら醒めて
愛すべき鈍作。駄作とは言わない。今敏監督のアニメ版に対するアンチテーゼとしてなんともいいがたい変奏を見せている。一言でいえばすごいしょうもない。B級スリラーとしてある意味で教科書的なお粗末さに溢れていて、違うだろこういうことを表現したいならそうじゃないだろってのが冒頭から終盤まで描かれる。とはいえ、唾棄するには惜しい魅力があるのも確か。もっとも僕自身にアニメ版への心入れがあるからなのは言うまでもないのだけど、それもパーフェクトブルーなる作品群の宿命なのだろう。
鑑賞日:10月11日 監督:サトウトシキ


フォロウィング [DVD]フォロウィング [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:クリストファー・ノーラン





マルドゥック・スクランブル 圧縮 [DVD]マルドゥック・スクランブル 圧縮 [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:工藤進





インシテミル 7日間のデス・ゲーム [DVD]インシテミル 7日間のデス・ゲーム [DVD]
豪華出演陣が売りらしいが、どこが豪華なのか。テレビの2時間ドラマとしてはまあ豪華? 武田真治の演技も何が珍しいのよ。既視感しかない。笑いながら刃物振り回したら圧倒されるって? 莫迦か。藤原竜也の演技と同レベル。狂人役には役者のキャリア拡張としても阿部力が適役だろうに。むしろ狂気演技としては平山綾が白眉。片平なぎさが眉間貫かれる場面は爽快。新人俳優はただの顔見せ。まるで生産性のない映像作品。全然淫してもいなければ、incite millもしていない。綾瀬はるかと石原さとみは顔見られるだけでOK。以上。
鑑賞日:10月10日 監督:中田秀夫


十三人の刺客 通常版 [DVD]十三人の刺客 通常版 [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:三池崇史





ヘルボーイ ゴールデン・アーミー リミテッド・バージョン [DVD]ヘルボーイ ゴールデン・アーミー リミテッド・バージョン [DVD]
鑑賞日:10月09日 監督:ギレルモ・デル・トロ





映画版 ふたりエッチ [DVD]映画版 ふたりエッチ [DVD]
あほか。原作はかつて青少年だった男子諸君にとって、おかずとしては中の中、読み物としては上の中、まさにバイブルだったはず。なんだこれはやる気あるのか。主役。なんだこれは。どこの蝋人形だ。前髪やめろ。そういう目的で観たわけじゃありませんが、原作ごときに興奮していたかつての青少年時代でも本作には興奮しませんよ。まったくアンテナも反応しませんでした。……なにを言ってんだか。
鑑賞日:10月09日 監督:横山一洋


インセプション [DVD]インセプション [DVD]
何回目かの再鑑賞。今更解読めいた感想書くのは他人の霞を掴むばかりでしょうが、はじめて観たときの感動は褪せながらもその理論武装っぷりはまさに鯣。夢の三階層、辺獄、そしてアリアドネなる要素から『神曲』もバックボーンとしてあるのだろうが、アリアドネの父とミノタウロスの父が同一/アリアドネに助言するのが迷宮の制作者ダイダロスである、という原典(神話)に添えば、そもそも夢共有装置が造られた背景(作者、目的)がいまになって気になるところ。まあ野暮でしょうがね。
鑑賞日:10月07日 監督:クリストファー・ノーラン


アナコンダ 2 [DVD]アナコンダ 2 [DVD]
ジェニロペとジョリパパが出てた1は好きだった。冒頭サルが襲われる場面、沼地でスケベが引きずり込まれた場面のモロ見えで僕はこの映画に期待するのをやめました。てっきり女優のぽろりもあるかと思いましたが、そちらもとうに諦めた上、最後の望みは落とし前をどうつけてくれるかだったのに、……4人も生き残るとか。あんなに蛇おるのに。女2人いたら、どっちか喰われんのが常套じゃないのか。ヒロインは1人いるだけでいいのよ。結局毒蜘蛛がキーモンスターでしたとくりゃ、なんの映画観てるか分かりませんでしたな。
鑑賞日:10月01日 監督:ドゥワイト・リトル


ゴールデンスランバー [DVD]ゴールデンスランバー [DVD]
原作は傑作。映画は。主人公が堺雅人?んなアホな。と思っていたけど、実際、あの笑ってんだか泣いてんだか分からない顔が作品として功をそうしているのかどうかが、分からなかった。あの原作を、といえば、無難っちゃあ無難、あざといといえばあざとい。上滑りのウケ狙い、妙なカット割と時間軸操作、陳腐すぎるCG、それら諸々を救うキャストいれば台無しにするキャストもいたりする。仙台ロケは面白い。竹内結子はいい女。“顔”が見えてしまう映画だけにラストは多少原作の流れを変えても工夫して欲しかった。“顔”見せるの早すぎ。んでもって
鑑賞日:10月01日 監督:中村義洋

鑑賞メーター
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俺、完全復活! 映画『ヒーローショー』



『インセプション』についての蛇足




観賞メーターにて、ひととおり語ったところでしたが書き洩れましたのでこちらで。



9月鑑賞メーター

9月の鑑賞メーター
観たビデオの数:6本
観た鑑賞時間:693分


嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]
冒頭から木村カエラに瑛太って……はーーっん、ああもうこの映画嫌いッッ!!と思ったのも束の間、フルアクセルで暴走していく中谷美紀+変顔でげんなり、クドカンの千切れた足首が飛んでくる雨の踏切というシークエンスはよかったが、何がお前をそこまで持て囃してしまうのかと言わんばかりの劇団ひとりとのキスも挟みつつ、とりあえず最後まで観ました。まあ、いいよ。うん、よく出来てると思う。黒沢あすか、いいね。
鑑賞日:09月24日 監督:中島哲也


CURE キュア [DVD]CURE キュア [DVD]
恐怖と不安は少し似ている。人間の気持ちを穏やかにしない点、一度感じるとウイルス発症的に増幅する点、そしてポジティブな感情とは裏腹に拭い去ろうと思えば思うほど容易ではなくなる点。異なる点と言えば、恐怖は好奇心を供し、時に快楽中枢さえ刺激する。だからこそ人はホラーに惹かれる。チラーやスプラッターはそういう意味でエンタメではあるが、この映画が提示する“不安”は、他の感情を排除させ、もはや娯楽ごときが追随することを許さない。
鑑賞日:09月20日 監督:黒沢清


ザ・マジックアワー スタンダード・エディション [DVD]ザ・マジックアワー スタンダード・エディション [DVD]
三谷作品は嫌いじゃない。TVドラマ群は元より映画の過去作品も特別嫌いではない。本作を観て思ったのは、エンターテインメントと荒唐無稽は異なるということ、現実感の濃厚/稀薄とは現実/映画の対比と似て非なるということ。この監督の作品は外部を映してはならない気がする。余計に劇画チックさが浮き彫りになって、贋物の現実感が強くなる。この贋物への言及がストーリー中にしっかり組み込まれていれば、あるいは、現実感という見かけだけのものではなく根本的な映画と現実の関係を表現してくれれば、天才と呼べただろう。
鑑賞日:09月19日 監督:三谷幸喜


パレード (初回限定生産) [DVD]パレード (初回限定生産) [DVD]
良くも悪くも現代日本の文学性娯楽映画。思っていたよりも悪くない部分があれば、案の定、思っていたより悪い部分もある。悪くなかった点は、役者陣。藤原氏の学芸会演技はいつもながら冴えているし、シンシティを彷彿とさせる(?)カリーナの深夜のビデオ鑑賞会。序盤の奔放なセクロスシーン、中盤の少女漫画的セクロスシーンはウラヤマぁ、金髪男子のオナニーシーンはどうでもいいです。そんなこんなでメッセージを込めずにさらけ出すというメッセージ性がトレンドの昨今の日本映画、その参考作品としていかがでしょうか。
鑑賞日:09月17日 監督:行定勲


ナッシング [DVD]ナッシング [DVD]
心の琴線に触れる何かを、低予算ながら卓越したアイディアを、不条理SF特有の笑いながら頭をぶち抜かれるセンスオブワンダーを、B級映画だからこそ燦然と輝く才能の迸りを、つまりCUBEで体感した諸々を期待した俺がバカだっただけ。それ以外の感想は特にナッシング。
鑑賞日:09月17日 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ


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ナタリー・ポートマンが一肌脱いだかといえば、汚れ役は初めてじゃなかろうし、ただ単に鬼気迫る演技に虜といったところ。今敏監督の『パーフェクトブルー』が芸能界の不条理によりどつぼにはまっていったのとは趣を異としていて、終始ナタリーの自業自得じゃないかという思いを拭い去れなかったのも事実。立ち役の女優の美貌と力強さ、外見としてはすでに旬を過ぎたナタリーが追い込まれていく説得力。冒頭から描かれるダークなメタモルフォーゼは圧巻、且つ、信頼の置けない演出がどんでん返しを築いていく様もまた手際よい。
鑑賞日:09月13日 監督:ダーレン・アロノフスキー

鑑賞メーター


まあ、本当に観たのはこれだけじゃないんだけどね。


『冷たい熱帯魚』を観た。



『豆富小僧』


豆富小僧(オフィシャルサイト)




『愛のむきだし』



『トイ・ストーリー3』(超長文)

今更の今更の今更の今更ですが、超好評作を見たので感想あげるけえの。
ネタバレ含むので見てない人(最早いないだろうが)はお気をつけください。
なお作品紹介は割愛します。


ドグラ・マグラ

なにかのときにかいたも
点数テキトーだなー




ターン

なにかのときに書いたもん。
NIGOは俺の嫁!!(嘘




更新情報

25.5.5 新装開店大セール中

プロフィール

HN:r0bot21th
年齢:37
性別:男性
職業:虚無員



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