澱んだ湖に囲まれて聳える城の外壁から、何かが漏れる。排出口から放り捨てられたそれは湖面に落ちて、綺麗な王冠を形作った。淡い月の光がその艶かしいフォルムを照らす。
城主ジェントル・ダリオスカトロロに纏わる風聞は、聞くに堪えない非道いものだ。夜な夜な配下の町に繰り出しては、小娘を攫い、城に設えた牢屋に閉じ込めるという。
幼き日のジェントル・ダリオスカトロロは、毎日町民が恥ずかしげもなく路上で用を足す光景を眺めていた。垂れ流しにされた糞尿が煉瓦道に山積みにされ、異様な臭気と雰囲気を醸し出しているのに、町人は素知らぬ顔で避けていくのみ。コルセットを締め付けた腹を擦りながら、背の高い淑女の肛門から黄色がかったものが排泄されるところを目の当たりにしたことが、ジェントル・ダリオスカトロロに性欲を覚えさせ、後まで続く嗜好の在り様を決めさせたのである。
燭台の並ぶ卓上に齢十四の少女を座らせて、城主は宴を愉しんだ。人差し指を、曝け出された少女の股間に宛がい、《ワームのおちょぼ口》とも呼ばれる、今にも破裂しそうな肛門を、刺激するのだ。従者が寸暇なく口に運ぶ豪勢な食事を、最早生気のない表情で嚥下し続ける少女の薄命さを城主は気に入った。漏らしそうになると、指の腹で出口を塞ぐ。けれども音沙汰がなくなるのも嫌って、悪戯に肛門のそばの筋やら、挙句には秘部の性感帯を愛撫して少女の下半身を慄かせた。水をたらふく飲ませて、性器の隙間から漏れ出す多量の尿に悦ぶこともある。けれども、《ワームのおちょぼ口》から待ちきれなくなって搾り出される、茶色く艶がかった糞が最上の目当てだった。糞そのものに関心はないのである。排泄される瞬間の肛門の疼きや、生まれたての艶、今さらに恥じらいを見せる少女への背徳感が城主を虜にさせたのである。
悪魔を見たように泣き震える少女を城主は温かく抱きしめる。
「傷つけるつもりはないのだ。愛しているのだよ、お前を。お前の一切を愛している。お前が不要だと思うものでさえ、私は愛しているのだ。愛とは、穢れのうえにある愛とは、まことに清らかなものなのだ」
糞を出し切って罅切れた少女の肛門に、城主は昂ぶる一物を挿入する。痛みに仰け反る少女をきつく抱きしめて、よりきつい腸のなかで城主は果てる。生白く滑らかな少女の肌に血の滲んだ爪あとを刻みつけて、ジェントル・ダリオスカトロロは今宵も愛の小夜曲を口遊む。
PR