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 手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   

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H23.8.6 書店にて



ええとね、僕は怒ってるんですよ。たかだかこの五冊を集めるのに、五件も本屋を(しかも徒歩で)回るなんてね、どんだけ糞かと。
まだいいんですよ。NOVA4とペガサスと新宿遊女は。最新刊じゃないですしね。でもね、NOVA5とたまさかは最新刊でしょ。これを置かずして何を置くのかと。
なぁ、よく聞け。岩○書店八木田店!プラスヘボ店員!お前らがいるかぎり俺は本屋大賞なんか信じねえかんな!しょうもねえ、学生風情しか読まねえ本ばっか売りつけやがって。まあ、お前らなんか本屋大賞の選考にすら関わらねえだろうがよ。客商売できねえやつが本屋で働くな、ぼけなす。手入れもなってねえけど、一応出版社別に分かれてんだからどこにどの出版社が置いてあるかぐらい把握しとけや。くそが。河出文庫のスペース四冊分ってどういうことやねん。一年以上王様ゲーム平積みにしてるくせによ、下小口焼けてんじゃねえか、誰も買わねえ証拠だろっつうの!!
店員は相変わらずキメエ、もう明らかに、わたし本好きなんですぐふぐふぐふ、って吹き出しが似合いそうなババアばっかりで、そのうえ陳列は雑だし、少々お待ちくださいとかお待たせしましたとかのいろはすら知らねえ店員ってどうなのよ。うんこだよ、そんなの。うんこ。
まあ俺も人の子ですから、死ねとまでは言いませんよ。そんな軽々しくね、死なんて言葉使っちゃいけませんからね。だから、辞めちまえ!! 本屋も、人間であることすらも、辞めちまえ!!
アホタレが、何して給料もらってんだ、くそが……

……あ、すいません、取り乱してしまいました。
ほんとは蒼なんたら博士のなんとかかんとかいうやつも欲しかったんですが、そういうわけで六件目に行くのはさすがに疲労負け。ということで、今回はこの五冊。
ちょっと最近、財布の紐が緩いので物資購入は二ヶ月ぐらいお預けかもしれません。あぁ、金が欲しーよー。


NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
●上田早夕里『ナイト・ブルーの記録』
海洋無人探査機の元オペレータは死を目前にして、ある体験を語り伝えようとした
●図子慧『愛は、こぼれるqの音色』
かすかに歌声が流れる闇のなか、半裸の男女が舞い、溶けゆく
●須賀しのぶ『凍て蝶』
時を超えて立ち現れた北壁。それは探し求めた禁断の門
●石持浅海『三階に止まる』
単なる機械の故障という以上の何かが、あのエレベーターには、ある
●友成純一『アサムラール バリに死す』
ヘンタイ作家・友成純一は、異国の地に果てた。一編の草稿を遺して……
●宮内悠介『スペース金融道』
惑星"二番街"の新星金融支社を震撼させた、アンドロイドの怪事件
●東浩紀『火星のプリンセス 続』
あなたワ、娘と火星、どちらかを選ばなくてワいけない
●伊坂幸太郎『密使』
颯爽としたヒーローはどこにもいない。哀しい現実だ……超絶技巧の時間SF、誕生

『ナイト・ブルーの記憶』目当て。ようつべに載ってた動画でこんな感じのがあったなあ、と。知人のインタビューという点も共通するような。『ブルーグラス』(『魚舟・獣舟』所収)的なずずんと圧し掛かってくるもの寂しさ+爽やかさを期待していたんだけども、そういう具合ではなかった。受け継ぐ物語であることは確かなんだけど、ちょっとラストは蛇足かなと思った。表現の仕方が気に食わなかったのかも。
嘗ては伊坂幸太郎フリーク、『ゴールデンスランバー』までは単行本で揃えていたぐらいですからね。で、それからずっと離れてて色んなアンソロジーでチラ見するぐらいだったんだけど、結論"いま"の伊坂幸太郎はやっぱ合わない。というか本作に限っては伊坂節、特に短編でいえば『フィッシュストーリー』収録作の頃の鮮やかさはなりを潜めていて、単なるバカSFでしかない。キャラクターで読ませる作家という面もあると思うんだけど、それも全然活きてない気がする。まあアレは凄いっちゃあ凄いんだろうけど、俺が伊坂作品に求めてる(求めていた)ものではなかったかな。とはいえ、時間を感じさせないリーダビリティは収録作随一。そこはさすがだと思うけどねぇ。あんまりジャンルに偏らない作風が性に合ってるんじゃないの。
あと久々に図子慧、友成純一を堪能。逆想コンチェルト以来か。

NOVA 4---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

●京極夏彦「最后の祖父」
当たり前の世界が終わる――京極夏彦、幻のデビュー作
●北野勇作「社員食堂の恐怖」
こんなのざるうどんじゃなあああい! 生か死か!?超空腹の大決闘!!
●斉藤直子「ドリフター」
極楽浄土の道すがらご恩返しに寄りました。どうぞあたしのひとあじ違う極楽を
●森田季節「赤い森」  
得体の知れない洞窟の調査中、崖っぷち院生は見た! 脱力系考古学SF
●森深紅「マッドサイエンティストへの手紙」
大企業の敷地内で忽然と社員が消えた……ドクター最初の事件(助手はウサギです)
●林譲治「警視庁吸血犯罪捜査班」
新たな脅威に対処すべく、警視庁は第二種移民係を創設。通称、吸血犯罪捜査班の誕生である
●竹本健治「瑠璃と紅玉の女王」
私と結婚なさりたい方は「浴槽いっぱいの宝石」をお贈りくださいませ
●最果タヒ「宇宙以前」
兄は宇宙の秘密を知り、城を去りました。十三年後、光る花を受け取ったそうです
●山田正紀「バットランド」
蒸発の危機に瀕したブラックホール。命運はコウモリたちと認知症の老人詐欺師に託された


まだ読んでない。こっちから先に読み始めればよかったかな。
ところで、NOVAシリーズもこのままだと2巻ずつ、出るのを待ってから買う癖がついてしまうかも。これをBILLY BAT現象といいます。本家は4巻で止まってますが。

ペガサスと一角獣薬局 (光文社文庫)
龍の淵
光る棺の中の白骨
ペガサスと一角獣薬局
チェスター街の日
読者だけに判るボーンレイク事件

似鳥鶏『まもなく電車が出現します』を読んで、こういうのは好きくないなあと思って、じゃあリカバーしてくれるのは誰かと考えたところ、柄刀一氏が浮んで購入。と言っても三月宇佐見シリーズとちょっとの短編しか読んだことがなかったので、なんともいえない。でも、謎と(解決でなく)解体の魅力はやっぱ好きだなあという印象。でも、文章は好きじゃない。そこは変化なし。

新宿遊女奇譚 (MF文庫ダ・ヴィンチ)
おかめ遊女
少女人形

顔のない女

物資購入の醍醐味はホラー・ミステリー・SFと別ジャンルをごそっと買って、帰りに喫茶店でパラ読みすることでもある。ここまでメリハリの効いたチョイスは珍しいんだけど、まあたまにはいいでしょう。
全部読んでませんが、とりあえず良くも悪くも怪談だなあと(笑)

たまさか人形堂物語 (文春文庫)
毀す理由
恋は恋
村上迷想
最終公演
ガブ
スリーピング・ビューティ

はい、最大の目的はこれでした。うん、まあ後書きに期待していたんだけど、特にこれといった発見はなかったかもしれない。まあ再読だから、他の全部読んだら取り掛かります。
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