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 手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   

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怪談文芸ハンドブック (幽BOOKS)
怪談の学校 (ダ・ヴィンチ ブックス―怪談双書)

僕はかねてから公言しておりますがね、怪談って嫌いなんですよ。
怪談そのものというか怪談を崇高のものとする風潮が。
僕は怪談ではないホラーを追究したいのです。なんちて。


POP LIFE(初回生産限定盤)(DVD付)
RHYMESTERのNEWアルバム。
収録曲は以下のとおり。
1.After The Last -Intro
2.そしてまた歌い出す
3.Just Do It!
4.ランナーズ・ハイ
5.ほとんどビョーキ
6.Hands
7.ザ・ネイバーズ
8.POP LIFE
9.Born To Lose
10.Walk This Way
11.余計なお世話だバカヤロウ

今のRHYMESTER、そして変わらぬRHYMESTERを知る上でマストな出来。
HEAT ISLANDグレイゾーン世代としては曲数の少なさもあって腹八分目といったところだけども、ここまでセルアウトと揶揄されるぎりぎりを行きながらも独自の観点と表現を凝縮して作品にするのは、生半可なグループでは不可能だろう。決して軸がぶれていないことが分かる。HandsやWalk This Way,POP LIFEなど今までは珍しかったドラマチックでポップなトラックの曲は、見かけこそ一般層への迎合と思われるが、馬鹿を言いなさんな、RHYMESTER以外にこれほど説得力を孕ませて曲に出来るHIPHOPグループがどこにいる。RHYMESTERというグループはデビューより一貫してリスナーの傍らに立ったメッセージを発信してきた。これでもう少し若さと洒落っ気があればもっと早くメジャーに上がってきていたかもしれない。まあそれはよしとして。
リリックの馬鹿さ加減はいつものことで、それは若き故のはっちゃけなどではなく大人の男の遊び、芸の嗜みである。前作マニフェスト(初回限定盤)(DVD付)が楽しめたならもちろんのこと、むしろ原点である俺に言わせりゃ信者に聞いてもらいたいような気もする。20周年を経て、社会への諷刺やらフィクショナルなストーリーテリングやら表現の柔和を抑えて、RHYMESTERのありのままの姿が発露された一枚。
前作+シングルWalk This Way(初回生産限定盤)(DVD付)に収録された『トーキョーショック』+本作で最早第二のベスト盤といってもいい。ライミングの面白さを技巧により味わわせてくれた前作+『トーキョーショック』、そして本作で、今なおHIPHOPグループの開拓者という看板を背負い、確固たるコンセプトとメッセージで表現者としてのやる気も見せてくれた。
甘ったるい曲調ばかりが増え、薄っぺらい愛の囁きや世界の中心で云々を叫ぶ手法としてしかRAPが応用されないこの時代。飯事のようなHIPHOPとPOPの融合を持て囃す音楽シーンに、一石を投じるPOP LIFE。HIPHOPリスナーでなくとも充分耳の届くPOPさと欠けることのないHIPHOPの魂を兼ね備えた本作。
やはりジャパニーズヒップホップはRHYMESTERなしには語れない。HIPHOPが定着した今だからこそ、その存在は輝いて、輝いて、弾けきっている。




ロマンのテーマ~ROMANS’THEME~

さてさて、一方。不運のHIPHOPグループ、Romancrew。
いよいよ三枚目のアルバムが発売された。
収録曲は以下のとおり。
1. Intro
2. R.O.Slang
3. 2.5
4. ラップダンス
5. 最も危険なスキット
6. ロマンクルーのテーマ
7. 絶滅危惧種
8. 45395
9. CHANGE!
10. 御冗談
11. スポットライト
12. TALK
聊か待ちすぎたきらいもあって、Youtubeやネット配信された曲、オムニバスに収録された曲が揃いも揃って外れてしまったことは幸運かもしれない。水面下でスタイリッシュに乱暴なこのグループの曲が量産され、ここに形となった。
まずそれぞれの曲の作り込みがよい。時にタフに、時にシンプルに。これまでも曲ひとつにかける工夫が尋常ではないグループだったが、いいところに落ち着いた感。一方で、やりたいことを多方面から追究してあって、ヴァリエーションも豊か。自由で伸びやか。特にHookが耳によく馴染む曲が多い。
『ロマンクルーのテーマ』、『御冗談』、『TALK』とかわるがわる聞き繰り返せば、Romancrewらしさも可能性もはっきりと感じられる。善き意味で信頼できないグループ。
とは言え、ライミングフロウが偏りすぎのような気もしないでもない。曲単位でのリリックの面白さは、THE BEGINNINGDUCK’s MARKET(初回限定盤)(DVD付)に軍配が上がるかも。よって本作が最高傑作だという評価は保留。
本作を経て、次の段階に移るのだろうが、一抹の不安はありながらも期待の方が大きい。活動範囲からして、もっと明るみに出てもいいはずなのに。癖が強すぎるのか。

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