－週刊 楡井ズム－

十二支殺人事件―干支アンソロジー (天山文庫)
書影から編者紹介から何から時代を感じさせるケレンミ溢れっぱなしのアンソロジー。91年刊行。
編者は会社員上がりの山前譲氏。こんな奇特な編者もいたもんだ。お気に入りアンソロジストがまたひとり。amazonに画像を登録しようかと思ったが、挫折したのはまた別の話。
収録は、
踊る手なが猿（島田荘司）／東官鶏（日影丈吉）／白い騎士は歌う（宮部みゆき）／イノシシを買いに来た男（斎藤肇）／ねずみ穴（泡坂妻夫）／牛に引かれてお礼まいり（赤川次郎）／人食い虎（遠藤周作）／うさぎさんは病気（仁木悦子）／切手収集事件（中町信）／蛇の環（高木彬光）／幻の馬（皆川博子）／二匹目の幸せな羊はいま（新羽精之）


銀座24の物語 (文春文庫)
銀座を舞台にしたアンソロジー。収録作家の色彩が愉快愉快。解説が松たか子、さらに愉快。04年刊行。
収録は、
銀座の貧乏の物語（椎名誠）／迷路（皆川博子）／草の子供（久世光彦）／少し早めのランチへ（山田太一）／愛される銀座（赤川次郎）／届けもの（藤堂志津子）／夏の雨（志水辰夫）／海の方から（安西水丸）／妻恋（常盤新平）／銀座カップル（森村誠一）／母とムスメ（群ようこ）／足（高橋治）／絹婚式（連城 三紀彦）／Ｃｏｆｆｅｅ　ａｎｄ　Ｃｉｇａｒｅｔｔｅｓ３のトム・ウェイツについて（藤沢周）／シメちゃんの恋人（嵐山光三郎）／かもめ（橋本治）／記憶 の中（平岩弓枝）／赤いコートの女（小池真理子）／銀座の穴（大岡玲）／銀座の猫（藤田宜永）／カステラ（江国香織）／銀座の空襲（佐野洋）／犬とカエルと銀座の夜（鷺沢萠）／老眼鏡（村松友視）

奇譚カーニバル (集英社文庫)
夢枕獏編の奇妙な味コレクション。『ハナモゲラ語の思想』……白紙とは驚きだ！！00年刊行。
収録は、
茶碗の中（小泉八雲）／夢十夜（夏目漱石）／大きなかに（小川未明）／件（内田百閒）／観画談（幸田露伴）／昇り龍、参上（横田順弥）／雪のなかのふたり （山田正紀）／俺たちの円盤（かんべむさし）／かくれんぼをした夜（筒井康隆）／柔らかい家（夢枕獏）／猫舐祭（椎名誠）／ハナモゲラ語の思想（タモリ）／遠くへいきたい（とりみき）／瀕死のエッセイスト（しりあがり寿）／百物語（杉浦日向子）

輝きの一瞬 (講談社文庫)
さらにバラエティー豊かな超短編アンソロジー。中島らも、泡坂妻夫、桐野夏生、今野敏、山崎洋子に異形メンバー、さらにさらに東野圭吾、加納朋子ですよ。詰め込んだね。99年刊行。
収録は、
ココナッツ・クラッシュ（中島らも）／堰（有吉玉青）／トマト（藤原伊織）／死ぬのはごめんだ（高橋直樹）／ねずみ（山崎洋子）／毛蟲（池内紀）／悍妻懦夫（高橋義夫）／燻り（黒川博行）／探偵ごっこ（落合恵子）／桜（桐野夏生）／コンパス（斎藤純）／サドルは謳う（山上龍彦）／おかね座談会（嵐山光三郎）／せめてものディナー（佐々木譲）／相合傘（高橋三千綱）／春分の日（目黒孝二）／橘の宿（加納朋子）／獲物（中村隆資）／聖なる河（泡坂妻夫）／ 霞ヶ谷（鳥越碧）／死の天使（小沢章友）／おこぜ（内海隆一郎）／長谷川辰之助の暇乞い（関川夏央）／推理小説作家の午後（今野敏）／山月忌（篠田節子）／花火（高橋克彦）／女も虎も（東野圭吾）／たたり（井上雅彦）／生きている山田（太田忠司）／変わらずの信号（斎藤肇）

二十四粒の宝石―超短編小説傑作集 (講談社文庫)
こちらも負けてない。98年刊行。
収録は、
猫の手（赤川次郎）／分別ゴミ（清水義範）／誰でもいい（菊地秀行）／白い炎（山口洋子）／懐かしい夢（高橋克彦）／偽装（村松友視）／シェックスしてる かい？（永倉万治）／長い髪（海老沢泰久）／夫婦（小池真理子）／国境線上の兵士（もりたなるお）／棕櫚とトカゲ（高村薫）／ボスの忘れ物（浅田次郎）／ 収監（杉元伶一）／雪が降る（都築直子）／美意識（常磐新平）／人魚の死（安西水丸）／百舌（阿井渉介）／帆船（薄井ゆうじ）／牡丹花の白く咲きたる朝 （藤水名子）／白球（藤田宜永）／ケンジ（三田つばめ）／忘れられなくて（鷺沢萠）／黒い池（出久根達郎）／試着室（北方謙三）

天地驚愕のミステリー (宝島社文庫)
奇想天外のミステリー (宝島社文庫)
09年刊行のバカミスじゃない!?―史上空前のバカミス・アンソロジーを分冊したもの。
収録は、
失敗作（鳥飼否宇）／三人の剥製Ｔｈｅ Ａｄｖｅｎｔｕｒｅ ｏｆ ｔｈｅ Ｔｈｒｅｅ Ｓｔｕｆｆｅｄ Ｂｅａｓｔｓ（北原尚彦）／乙女的困惑 ｇｉｒｌｉｅ ｐｕｚｚｌｅｍｅｎｔ（船越百恵）／半熟卵にしてくれと探偵は言った（山口雅也）
長篇・異界活人事件（辻眞先）／大行進（鯨統一郎）／警部補・山倉浩一あれだけの事件簿（かくたかひろ）／悪事の清算（戸梶圭太）／ＢＡＫＡＢＡＫＡします（霞流一）

渋谷一夜物語 (集英社文庫)
渋谷界隈を舞台にした、訳ではない山田正紀の短篇集。異形コレクション初出のものを含む。05年刊行。
収録は、
指輪／経理課心中／ホームドラマ／青い骨／環状死号線／魔王／明日どこかで／わがデビューの頃／天使の暴走／死体は逆流する／屍蝋／さなぎ／オクトーバーソング／バーバー　バーバー／渇いた犬の街／終幕（ザ・カーテン・フォール）／後書き（ザ・カーテンコール）

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)
云わずと知れた名作アニメの原作。03年刊行。
収録は、
火垂るの墓／アメリカひじき／焼土層／死児を育てる／ラ・クンパルシータ／プアボーイ

夏光 (文春文庫)
乾ルカのデビュー短篇集。10年刊行。
表題作しか読んでないけど、紛れもない傑作。近頃の短編には珍しい怪奇幻想の煌き。
収録は、
夏光／夜鷹の朝／百焔／は／Ｏｕｔ ｏｆ Ｔｈｉｓ Ｗｏｒｌｄ／風、檸檬、冬の終わり



2月の物資購入は残り一冊。
それを目途として当分物資購入は中断とする。
なぜならば……秘密。