手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   
カテゴリー「作品:【千文字の饗宴】皚」の記事一覧

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『初夏のエチュード』

[解題]
やいやい、おまえさん。これのどこが奇想だってぇ。話と違ぇじゃねえか。
まあまあ落ち着きなさいな。普段奇抜なフィクションに接していると、普通の暮らしの些細な偶然やらシンクロニシティとやらがとても新鮮に感じてしまいやがる。そんな経験はねえか。事実は小説よりも奇なり、なんて大それたことは申しませんが、このさしてドラマチックでもねえ話、現実にもよくある話だとしてもな、ちょいと隅々まで覗いておくれよ。細かいとこで物語としか思いようのない被せがあるだろうが。これを物語と呼ばず何と呼ぶ。そんな奇想もあるってことよぃ。
まあ、一番珍奇なのは、この作者がこんな趣味にもねえ話書くってことだ。
ああ、確かにそいつぁ違ぇねぇ。


お後がよろしいようで。




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『墓守』

[解題]
桜をモチーフとしたアンソロジー『異形コレクション綺賓館 櫻憑き』をテーマとしている。無論、その中には作中に登場する“桜の下には死体が埋まってる”で有名なあの作品も含まれている。埋まってるとあらば、誰が・何故・どのようになどの答えを求めたくなる。けれどもアンチテーゼとして別の回答を提示した。
奇なる墓を掘り起こしたとき何が蘇るか、それは記憶の浮上でもあり、噂の再訪にも近しい。オチは決して笑うところではないし、これをホラーと思われてしまうと不本意なので、奇想の章に収録した。





『時を忘れた時計屋の話』

[解題]
『短編』参加作品。C・ノーラン『メメント』や銀色ウサギが魅力的な『ドニー・ダーコ』などのリバース・ムービー的なものが書きたかった。一連の文脈を縦書きにして俯瞰すると、ラーメンズの小林賢太郎ソロライブ『Potsunen』に登場する悪魔を髣髴とさせるような、翼を広げた何かに見える……ように、マクロ視点でこそ楽しめる作品だと思う。内と外に流れる時間の交差の描き方が未熟だったか。



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