手のひらの海に、汐はまた満ちる。それまで待とう、死ぬのは。(皆川博子『ひき潮』より) ―――吉川楡井の狂おしき創作ブログ。

-週刊 楡井ズム-

   

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H23.11.8現在

ゴブさんが土星に飛び降りたよ。

ダイブ・ゴブ・サターン。

だいぶご無沙汰~ん。
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10月鑑賞メーター

10月の鑑賞メーター
観たビデオの数:14本
観た鑑賞時間:1667分

アンチクライスト [DVD]アンチクライスト [DVD]
滅入る、不意に滅入る。ただそれだけの映画。
鑑賞日:10月31日 監督:ラース・フォン・トリアー




パラダイス・キス [DVD]パラダイス・キス [DVD]
原作未読。コミックのコマ割りが思い浮かぶようなリアクション、走り幅跳びのようなぶつ切りのエピソード、コントめいた台詞……それら一切を許容していたけど、どうやら原作を大幅に改変しているらしい。正直、YUIの歌を含めてアバンタイトルから最初の四十分、ちょうどショーのリハーサル辺りまでは90点をあげたいぐらい、楽しめた。もちろん前述の部分を許容したうえで、北川景子の頑張って演じている姿に見とれていただけだけど。
鑑賞日:10月30日 監督:新城毅彦


キック・アス DVDキック・アス DVD
鑑賞日:10月19日 監督:マシュー・ヴォーン





ヒーローショー [DVD]ヒーローショー [DVD]
脚本は論理で築かなければならない。だが演出は、映画そのものは、感性で描かれるものなんだなあと感慨ひとしきり。観始めた冒頭から鼻に付く確信犯的薄ら寒さ、何が楽しくて撮ってんだよと辟易。しかし、観終わって脱力。面白かった。演技、演出、シナリオのうねり、歪みに途轍もないエンタメ性を感じた。リアリティがあるかないかでいえば、ない。これがリアリティだとするならまだ現実は恵まれた方だ。ただ、現代の縮図としてパロディとして、青春ドラマの轍をなぞりつつ映画としてすべきことを体現している。ただ面白かった。気持ちが歪んだ。
鑑賞日:10月14日 監督:井筒和幸


Perfect Blue 夢なら醒めてPerfect Blue 夢なら醒めて
愛すべき鈍作。駄作とは言わない。今敏監督のアニメ版に対するアンチテーゼとしてなんともいいがたい変奏を見せている。一言でいえばすごいしょうもない。B級スリラーとしてある意味で教科書的なお粗末さに溢れていて、違うだろこういうことを表現したいならそうじゃないだろってのが冒頭から終盤まで描かれる。とはいえ、唾棄するには惜しい魅力があるのも確か。もっとも僕自身にアニメ版への心入れがあるからなのは言うまでもないのだけど、それもパーフェクトブルーなる作品群の宿命なのだろう。
鑑賞日:10月11日 監督:サトウトシキ


フォロウィング [DVD]フォロウィング [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:クリストファー・ノーラン





マルドゥック・スクランブル 圧縮 [DVD]マルドゥック・スクランブル 圧縮 [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:工藤進





インシテミル 7日間のデス・ゲーム [DVD]インシテミル 7日間のデス・ゲーム [DVD]
豪華出演陣が売りらしいが、どこが豪華なのか。テレビの2時間ドラマとしてはまあ豪華? 武田真治の演技も何が珍しいのよ。既視感しかない。笑いながら刃物振り回したら圧倒されるって? 莫迦か。藤原竜也の演技と同レベル。狂人役には役者のキャリア拡張としても阿部力が適役だろうに。むしろ狂気演技としては平山綾が白眉。片平なぎさが眉間貫かれる場面は爽快。新人俳優はただの顔見せ。まるで生産性のない映像作品。全然淫してもいなければ、incite millもしていない。綾瀬はるかと石原さとみは顔見られるだけでOK。以上。
鑑賞日:10月10日 監督:中田秀夫


十三人の刺客 通常版 [DVD]十三人の刺客 通常版 [DVD]
鑑賞日:10月10日 監督:三池崇史





ヘルボーイ ゴールデン・アーミー リミテッド・バージョン [DVD]ヘルボーイ ゴールデン・アーミー リミテッド・バージョン [DVD]
鑑賞日:10月09日 監督:ギレルモ・デル・トロ





映画版 ふたりエッチ [DVD]映画版 ふたりエッチ [DVD]
あほか。原作はかつて青少年だった男子諸君にとって、おかずとしては中の中、読み物としては上の中、まさにバイブルだったはず。なんだこれはやる気あるのか。主役。なんだこれは。どこの蝋人形だ。前髪やめろ。そういう目的で観たわけじゃありませんが、原作ごときに興奮していたかつての青少年時代でも本作には興奮しませんよ。まったくアンテナも反応しませんでした。……なにを言ってんだか。
鑑賞日:10月09日 監督:横山一洋


インセプション [DVD]インセプション [DVD]
何回目かの再鑑賞。今更解読めいた感想書くのは他人の霞を掴むばかりでしょうが、はじめて観たときの感動は褪せながらもその理論武装っぷりはまさに鯣。夢の三階層、辺獄、そしてアリアドネなる要素から『神曲』もバックボーンとしてあるのだろうが、アリアドネの父とミノタウロスの父が同一/アリアドネに助言するのが迷宮の制作者ダイダロスである、という原典(神話)に添えば、そもそも夢共有装置が造られた背景(作者、目的)がいまになって気になるところ。まあ野暮でしょうがね。
鑑賞日:10月07日 監督:クリストファー・ノーラン


アナコンダ 2 [DVD]アナコンダ 2 [DVD]
ジェニロペとジョリパパが出てた1は好きだった。冒頭サルが襲われる場面、沼地でスケベが引きずり込まれた場面のモロ見えで僕はこの映画に期待するのをやめました。てっきり女優のぽろりもあるかと思いましたが、そちらもとうに諦めた上、最後の望みは落とし前をどうつけてくれるかだったのに、……4人も生き残るとか。あんなに蛇おるのに。女2人いたら、どっちか喰われんのが常套じゃないのか。ヒロインは1人いるだけでいいのよ。結局毒蜘蛛がキーモンスターでしたとくりゃ、なんの映画観てるか分かりませんでしたな。
鑑賞日:10月01日 監督:ドゥワイト・リトル


ゴールデンスランバー [DVD]ゴールデンスランバー [DVD]
原作は傑作。映画は。主人公が堺雅人?んなアホな。と思っていたけど、実際、あの笑ってんだか泣いてんだか分からない顔が作品として功をそうしているのかどうかが、分からなかった。あの原作を、といえば、無難っちゃあ無難、あざといといえばあざとい。上滑りのウケ狙い、妙なカット割と時間軸操作、陳腐すぎるCG、それら諸々を救うキャストいれば台無しにするキャストもいたりする。仙台ロケは面白い。竹内結子はいい女。“顔”が見えてしまう映画だけにラストは多少原作の流れを変えても工夫して欲しかった。“顔”見せるの早すぎ。んでもって
鑑賞日:10月01日 監督:中村義洋

鑑賞メーター


津原泰水『約束』

前回の村田基『裂け目』、初出がミステリマガジン92年8月号ということで、同じく初出であった皆川博子『水色の煙』を取り上げようと思ったのですが、ちょっと時間をおいて考えてみたかったのでとりあえず繋ぎでこちらを先に。

村田修といえば津原泰水の実弟、三津田信三の刀城言耶シリーズの表紙絵師ですが、別に前回が村田基ということでその繋がりを狙ったわけではないのであしからず。
津原作品については『11 eleven』の時に散々語ってしまった(参照:)ので、俺自身が聊か食傷気味だったりするんですが、この作品について場を設けてきちっと語らず来月を迎えられるか!ッチュー感じで、今さらながらですが、長々しく語らせていただきたいと思います。

ちなみに前回は構造がうんぬんだとか、源泉となる作品はなんだとか、背景を見据えたアプローチで語ったんですが、(ちなみに前回のはすべて俺の憶測ですくれぐれも鵜呑みにしないでください
第2回目にして早くも方針転換、というわけではないですが、本作に限ってはより深読みの度合いが強いものになっております。くれぐれも鵜呑みにしないでください。

なお、『11 eleven』について語った際の、『琥珀みがき』の項でも本作について語っておりますので併せてご参照いただければ。⇒ 


津原泰水『約束』

98年出版、異形コレクション【ラヴ・フリーク】が初出。その後、『綺譚集』に収録される。

タカシとエリカは十六歳。夜の観覧車で出合った。
互いに連れがいたにも関わらず些細な偶然でゴンドラに乗り合わせた二人は、どちらともなく約束を交わす。また明日、下北沢の駅で会うという約束を。けれども約束は果たされることなく……。




H23.10.29 書店にて



Q.E.D.証明終了(40) (月刊マガジンコミックス)
C.M.B.森羅博物館の事件目録(18) (月刊マガジンコミックス)


村田基『裂け目』

最近の僕はといえば、映画感想ばっかり挙げやがって、それでも物書き志望かとお叱りを受けてしまうんではないかとひやひやしておりますよ。
ちゅーことで、細々と短篇小説メインで感想まがいのものを書いていこうかなと思います。

読了順というわけでもないので、思いついたところから書いていきます。

てな感じで、記念すべき第1回はこれ。



村田基 『裂け目』

平成9年、角川ホラー文庫より刊行された作者の第3短編集『夢魔の通り道』の冒頭に収録された短篇。

昼食の後、範子は息子・和彦から突然「カブトガニみたいな虫を見たことない?」と尋ねられる。
眠りに落ちる瞬間にそれを見るという和彦が言うには、目覚めている状態と眠っている状態の隙間、そこにクレバスのように出来た裂け目の壁に張り付いているらしい。
息子の言うままに眠りに落ちる瞬間を意識し始めた範子は、奇妙な虫を目撃してしまい……。

一方、たばこ屋の店番をしていた太田誠三は、向かいのマンションから黒い玉が転がり出てくるのを見た。
黒い玉は歯を剥き出しにして大きな口を開くと、妻・秀子を噛み砕き……。




H23.10.26 書店にて



なまづま (角川ホラー文庫)
穴らしきものに入る (角川ホラー文庫)



怪奇幻想短篇:目次

web&pdf版。パスワードはnirei。


<mixi更新情報>

コミュニティ 掌編小説集『千文字の王国』に4作投稿。

『ホットスポット・スカーフェイス』 黒:怪奇の章
『木偶街道四号線を北へ』 皓:奇想の章
『水の不死鳥』 翠:幻想の章
『誰がために潤う風』 黒:怪奇の章


『ホットスポット・スカーフェイス』。
なんだかね、やっぱり震災のことも直視しないとって思って。まあ全然直視じゃないんだけど。
『木偶街道四号線を北へ』。
んー、何がしたいのかと聞かれたら、マッチョが書きたいと思ったってことで。大入道と書いて、マッチョと読む。
『水の不死鳥』。
これ本当はもっと違ったイメージを持っていたんだけど、まあこれも震災の影響だぜベイベー。
『誰がために潤う風』。
ちょっとごちゃごちゃしすぎたかな。近頃、肌寒い日が続いていますからね。そんなテンションです。


ということで、1000文字小説は対新人賞用の作品が書き終わるまでお預け!と自ら課していたわけですが、先日も述したとおり、鬱になったりなんだりでリハビリがてら書きました。
【短編】投稿作品に格上げするかどうかは考え中。

思えば、【短編】投稿は部活でいうところのレギュラー選抜みたいなものだ。
コイツはまあ無難に点数稼げるから、だとか、
コイツは実力ねえけどコイツのためにも前に出してやらねば、だとか、
数合わせですが何か、だとか。

作者は監督という側面もあるのだなあ。楡井JAPAN!目指せポロリンピック!!


H23.10.17現在

その買い物、忘れないうちに。


俺、完全復活! 映画『ヒーローショー』



更新情報

25.5.5 新装開店大セール中

プロフィール

HN:r0bot21th
年齢:37
性別:男性
職業:虚無員



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